各種資料 資料5  粘度コントローラーの原理 (1)

各種資料

資料5:粘度コントローラーの原理(ダイアフラムポンプ式)  (1)
     ダイアフラムポンプが粘度感知センサーも兼ねてます

 

 

ページ上の大きな写真アイキャッチ画像をご参照ください。  

右の機械が粘度コントローラー。
左側に展示会用 インクトレイ と インクタンク(白 ペール缶)。
  ㋐ 粘度コントローラーの吸入ストレーナーをインク缶に入れる。
  ㋑ 粘度コントローラーの吐出ノズルをインクトレイに固定する
このような設置で、粘度コントローラーの操作を開始。

インクの循環開始 : インクの循環経路は下記のようになります。

インク缶 吸入ホース粘コン(ポンプ)吐出ホースインクトレイインクタンク
    

このようにインクは インク缶(インクタンク)から粘度コントローラーを経由して
インクトレイへ。 インクトレイからインクはオーバーフロー(自然落下)して
インク缶(インクタンク)へと循環を繰り返します。
    
実際にお客様が使用されている様子。海外のお客様の許可を取って撮影。  
グラビア印刷のシリンダーが回って、フィルムに印刷するグラビア印刷ユニットの
インクトレイ(上の写真の左側の黄色のインクがある部分)から インクが
その下にあるインク缶(インクタンク)に自然に落下する。
そのインク缶(インクタンク)から 粘度コントローラー(上の写真の右にある機械)
の吸入ホースで吸い、粘度コントローラーの中のダイアフラムポンプを通って、
粘度コントローラーの吐出ホースを通って、また印刷ユニットのインクトレイへ。

 このインク循環方式が、日本および海外でも一般的に行われているグラビア印刷方式。

” 流れる水は腐らず ” または、” 淀む水には芥(ゴミ)溜まる ” の格言通り、
” 循環しないグラビアインクは, インク滓(かす)を作る ” のである。

だから循環ポンプや粘度コントローラーで上の写真のように、
グラビア印刷ではインクを循環させる。
これは日本でも海外東南アジアでも同じ。

と、私は2003年以来前職の会社で粘度コントローラーを海外に販売
し始めて、海外のどこの国でも、上のようなインク循環方式が一般的に
行われているという認識で私はいたのだが。

2015年 インド展示会 PlasIndiaに出展。インド代理店 OM Suntronics社の看板に Viscon社のロゴ(下段一番右の赤い魚マーク)


2009年の2月、インドに初めて出張に行って、3年に一度開催される
この業界の展示会 Plas India 2009(ニューデリーで開催)に参加した後に、
インドのコンバーターを4社程訪問した。

いずれもインドの業界では大手の会社であったのだが、
半分の会社は上で説明したインク循環方式を取らず、
循環ポンプも使わないインクトレイだけにインクを入れて、
版(シリンダー)を回してグラビア印刷をする方式。
所謂、循環無しのインクトレイ方式。

日本であると、余程、印刷メーターが短かくて、印刷の図柄から
使用量が少ないインクの場合に行われる方式。

循環ポンプや粘度コントローラーによる循環方式でないと、
上の格言( ” 淀む水には芥(ゴミ)溜まる ”   ) のようの、
インクの流れが悪くて、淀みが出来たり、インク滓を作ってしまい、
ドクター線発生の原因を作る事にもなる。
インクの循環が悪いと、均一な粘度のインクが保たれず、
インク粘度ムラも発生しやすい。

この記事は、粘度コントローラーの原理について説明を始めているが、
その粘度コントローラーの原理と同じく重要な事が、この粘度ムラの無い
良好なインクの撹拌です。

ダイアフラムポンプ式粘度コントローラーに限らず、他の如何なる種類の
粘度コントローラーにっとっても、適正に粘度管理するのに絶対必要な
条件が、使用する液剤(インク や 接着剤)の粘度ムラを無くす事。
即ち、良好な撹拌をする事です。

科学も発達して、色々な機械機器類に囲まれて仕事をしていると、
機械のボタンやスイッチを押せば、何でも機械が私たちが望む結果を
自動に、自然にもたらしてくれると思いがちになる現代の工業社会。

良い撹拌、粘度ムラを無くす撹拌、そのために必要な事。
如何なる種類の粘度コントローラーにとって一番重要な事ですので
それについては、今後、単独で別の記事で書きます。

話を戻して、なぜ? インドでは循環ポンプを使用しない、
インクトレイのみでのグラビア印刷方式が多いのか? (2009年当時)。
それは、コストに占めるインク代が彼らにとって非常に価格が高いと
感じているから、出来るだけ節約してインクを使いたい。
これが理由です。

人件費も当然安い。
こういう状況であると、粘度コントローラーの必要性を苦労して
お客様に理解してもらっても、購入するまでには、また相当の時間を
経ないと実現しない。

ただ、中国もそうだったが、今のグローバル化した世界経済状況下では、
お客様の成長速度も非常に速いので、あれから11年経った現在では、
大半が循環ポンプ形式に変わっていっているようだ。(インドの代理店の話)

 

いよいよ、本題の粘度コントローラーの原理の話です。
粘度コントローラーの種類には、以下のようなものがあります。
 1.ダイアフラムポンプ式粘度コントローラー
  ( 別に粘度感知センサーがなく、ダイアフラムポンプが粘度感知センサーも兼ねている)
  
  ダイアフラムポンプが粘度検知センサーも兼ねているので、
  基本構造は、
   【ポンプ + データ表示カウンター + 電磁弁 + 溶剤タンク】
       
    

2.粘度感知センサー と ポンプ それぞれ必要な粘度コントローラー
    (  感知センサータイプには、落球式、回転計式、振動型式、超音波式 等)

  粘度検知センサーが独立しており、
        【ポンプ + データ表示カウンター + 電磁弁 + 溶剤タンク】 +   粘度検知センサー      


 
粘度検知センサー 例
Drop Ball タイプ センサー       

ロテート式(回転式)センサー

           

 

 

 1と2の 違いや、市場での使用状況については今後、別の記事で書きます。

ダイアフラムポンプが、粘度感知センサーの役目も兼ねている粘度コントローラー。
では、ダイアフラムポンプが、どのように粘度変化を検知しているか?

粘度コントローラーのまさに”心臓部”である、ダイアフラムポンプ。             このダイアフラムポンプは、液体・流体を吸って吐き出すという普通の仕事だけでなく、液体・流体の粘度変化を感知する’’粘度検知センサー”の役目も兼ねています。ですから粘度コントローラーに使用するには、ダイアフラムポンプの特殊独自改良が必要になるわけです。         (詳しくは別の記事で)。                    これがダイアフラムポンプ式粘コンの最大の強み・長所であります。                ですから日本・アジア諸国で他のタイプの追随を許さない位の圧倒的普及率を誇っています。    ただし、最大の弱点・短所でもあります。     (詳しくは他の記事でまた書きます。)

 

文章だけではわかりにくいですので、下記のリンクをクリックしてください。
粘度コントローラー 原理 を別ページで開きます。(Viscon Japan HP)

    👉 👉  粘度コントローラー 原理 

 
 
 

ダイアフラムポンプタイプ粘度コントローラーの原理

ダイアフラムポンプの特性:
   インク粘度が高くなると → ポンプの脈動数が少なくなります
                 ポンプの右左への運動が遅くなる。

   インク粘度が低くなると → ポンプの脈動数が多くなります
                 ポンプの右左への運動が速くなる。 

ここで一番大事な事は、高圧エアーで作動するダイアフラムポンプの
エアー圧力です。(常に一定に決められたエア圧力でないといけません。)
 
一定のエア圧力でダイアフラムポンプを作動させる条件下で、
液剤(インク)を循環していて、

   溶剤の揮発で粘度上昇  →  ダイアフラムポンプが遅くなる

   インクに溶剤を投入   →  ダイアフラムポンプが速くなる

 もし、エア圧力を変えて粘度コントローラーを使用していたら、
 それは、最早、粘度コントローラーでなく 循環ポンプと言って
 良いくらいです。

グラビア印刷において、色合わせも終わり、一番良いインクの色の粘度を
ザーンカップで測り、その数字を粘度コントローラーに設定して、
グラビア印刷の開始から終了まで、この設定したインク粘度にインクを
粘度管理する。

粘度設定方法が下の YouTube Visconビデオで解りやすく説明してます。

 👉 👉 YouTube Viscon ビデオ 循環と粘度の設定方法

VISCON JAPAN 粘度コントローラー 循環と粘度設定 2m14s

軟包装・フレキシブルパッケージング業界のグラビア印刷、フレキソ印刷、そして ドライラミネートで広く使われている粘度コントローラー。 グラビアインキ、フレキソインキ、接着剤等の使用により、 洗浄が大変、故障が多い、精度が不安定と、このような悩みにグラビア印刷や フレキソ印刷、ドライラミネートで、粘度コントローラーを使用していた お客様も今まで頭を悩まされ、粘度管理にも苦労をされていました。 そのような悩みを解決したViscon Japan㈱特許技術を搭載した Viscon Japan 粘度コントローラー ( Viscon Japan viscosity controller ) VISCON JAPAN 粘度コントローラーの操作方法。  液剤の粘度ムラを無くし均一にして循環・撹拌。これが粘度管理の最重要ポイントです。適正粘度管理の鉄則です。 粘度コントローラーの原理に精通したViscon Japan㈱開発陣の、長年に渡る製造・修理 経験から、お客様に提供する重要な鉄則・アドバイスです。 ” 故障しない粘度コントローラー” Viscon Japan 粘度コントローラーの粘度設定方法を、 ビデオで簡単明解に説明。 これで ” 価格以上の価値 ” をViscon Japan 粘度コントローラーから、 軟包装・フレキシブルパッケージング業界のグラビア印刷、フレキソ印刷、ドライラミの ユーザー様も受け取れます。 2023年 出展展示会 2月 Convertech Japan 2023 6月 Propak Asia 2023 June 14 – 17 at Bitek Bangkok Viscon Japan 株式会社 公式ブログ 日本語  URL : https://visconjapan.com/  ( ” たかが粘コン、されど粘度コントローラー ” ブログですので粘度コントローラー    に関することを詳しく解りやすく書いています。そして随時更新していますので、    話題も新鮮で豊富 。) Viscon Japan 公式ブログ 英語版 URL  https://visconjapan.com/en/      ” What is viscosity controller ?

 

粘度コントローラーの原理に関わる他の件(ダイアフラムポンプ式の長所、
基本条件)や、粘度管理について、また別の記事で、更に書きます。
資料14 粘度コントローラーの原理 (2)に続く。

 👉 👉 資料14 粘度コントローラーの原理(2)

 

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