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資料15 粘度コントローラーの原理(3) (資料14の続き)

各種資料
粘度コントローラー(ダイアフラムポンプ タイプ)の粘度計測センサーの役目を兼ねているダイアフラムポンプ。 高精度・高耐久性の粘度コントローラーにはダイアフラムポンプの独自開発・独自改良が必要不可欠。

資料 15 粘度コントローラーの原理 (3) 
        (資料 14の続き)

 

以前のブログ記事、資料5 粘度コントローラーの原理 (1)
                        資料14 粘度コントローラーの原理 (2) は
下記をクリックしてご参照ください。

  👉 👉 資料5 粘度コントローラーの原理 (1)
      👉 👉 資料14 粘度コントローラーの原理 (2)

資料 14 粘度コントローラーの原理 (2)
では、下記の設問をして、答えについては今回のブログ記事
資料15  粘度コントローラーの原理(3)ですることに。

【設問】
  今は使用するストローの径も長さも同じにしてますが、

2-1 もし、 長さが同じで、同じ飲み物で
     ストローの径を大きくしたらどうなりますか?

2-2 もし、 長さが同じで、同じ飲み物で
     ストローの径を小さくしたらどうなりますか?

2-3 もし、 ストローの径が同じで、同じ飲み物で
     ストローの長さを長くしたらどうなりますか?  
 
2-4 もし、 ストローの径が同じで、同じ飲み物で
     ストローの長さを短くしたらどうなりますか?

【解答】
2-1 もし、 長さが同じで、同じ飲み物で
     ストローの径を大きくしたらどうなりますか?

 解答  吸う事が楽になります。
     粘度コントローラーで言えば粘度が下がった(減粘)と感じます。

2-2 もし、 長さが同じで、同じ飲み物で
     ストローの径を小さくしたらどうなりますか?

 解答  吸う事が困難になります。
     粘度コントローラーで言えば粘度が上がった(増粘)と感じます。
      
2-3 もし、 ストローの径が同じで、同じ飲み物で
     ストローの長さを長くしたらどうなりますか?  
    
 解答  吸う事が困難になります。
     粘度コントローラーで言えば粘度が上がった(増粘)と感じます。
 
2-4 もし、 ストローの径が同じで、同じ飲み物で
     ストローの長さを短くしたらどうなりますか?
    
 解答  吸う事が楽になります。
     粘度コントローラーで言えば粘度が下がった(減粘)と感じます。

このように、液剤が一緒で粘度コントローラーの吸入・吐出ホースを
規定標準の径・長さを変更すると、上記のような影響は出てきます。
 
粘度コントローラーにおいては、吸入ホースの先から、吐出ホースの先まで
機械の一部です。
故に、ホースの径や長さを変更すると、精度ある粘度管理が出来ません。
 
2003年以来、前職勤務時代を含めて2021年の現在までの19年間、海外および日本の
お客様の工場を訪問して、いつも現場でアドバイスしてきた事です。

単に、粘度コントローラーのホースの長さや径を勝手に変えてはいけません。

ただこれだけの説明で、グラビア印刷・フレキソ印刷・ドライラミネートの
オペレーターさん達には刺さりません。
彼らは粘度コントローラーの操作だけをしている訳ではありません。
グラビア印刷機・フレキソ印刷機・ドライラミネーターという主役の
超脇役が粘度コントローラーです。
オペレーターさん達は、主役の大型機械等を適正に操作をして、
目的であるグラビア印刷・フレキソ印刷・ドライラミネートを
品質良く生産活動をしている訳です。

 
 
故に、
オペレーターさん達の願い   : 粘度コントローラーは手間なく適正稼働
Viscon Japan ㈱ の願い       :    粘度コントローラーの適正稼働

 
実にお客様も、粘コンのメーカーである私達も同じ願いで一緒です。

 
その同じ願いを達成する為に、忙しいオペレーターさん達にする私の説明も
ありきたりの簡単な事ではなく、手短に・解り易く・深く原理的な面からも
説明して、心から納得していただいています。

ホースの長さや径を変えてはいけないだけでは、それがどれだけ重要であるかを
説明する必要があります。 粘度コントローラーの精度に影響するという大事な
事が含まれています。

なお、お客様が粘度コントローラーをご使用される環境によりまして、
標準のホースの長さでは対応できない場合は、遠慮なく弊社・弊社代理店に
お問合せください。
現場でご使用いただくのに必要なホースの長さに基づき、
弊社の愛称 ’’ 粘コン博士 ’’、開発部長板垣が計算をして
高精度で粘度管理できるスペックをご提案させていただきます。

日本や海外の多くのお客様から、このようなご相談をいただき、
’’ 粘コン博士 ’’ の提案で多くのお客様から喜ばれています。

 
 
粘度コントローラーの基本原理

   
 粘度コントローラーへ一定エア圧力の供給条件下で、

 インキ粘度が高くなると → ポンプの脈動数が少なくなります
               ポンプの右左への運動が遅くなる。
              (ポンプ内のセンターロッドの左右への動き遅くなる)

 インキ粘度が低くなると → ポンプの脈動数が多くなります
               ポンプの右左への運動が速くなる。
              (ポンプ内のセンターロッドの左右への動き速くなる)

 
 
 
粘度コントローラーのパイオニア Viscon Japan ㈱ の こだわり・真骨頂
 
軟包装・フレキシブルパッケージング業界において約90%以上の
シェアを占めて使用されているダイアフラムポンプタイプ粘度コントローラー。
今まで説明した粘度コントローラーの原理から明らかなように、
ダイアフラムポンプが、
  1. 普通のダイアフラムポンプの役割: 液剤の吸入・吐出・循環
  2. 粘度計測の為の粘度計測センサーの役割 : 粘度計測センサー
これらの2つの大事な役目を担っています。

 

 

従来の日本の他社15型ダイアフラムポンプと比較して、同じ性能・能力で使用エネルギーは20%節約する省エネ・地球温暖化防止対策対応ポンプ。 株式会社ヤマダコーポレーション様とViscon Japan㈱が共同開発しました。

 
従来使用していた循環ポンプを、Viscon Japan粘度コントローラーに
置き換えるだけで、お客様は従来の液剤(グラビアインキ・フレキソインキ・
接着剤・グルー・コーティング液 等)の循環と粘度管理もできる。
便利であったので、これだけの高い使用率も記録できていると思います。

別個の専用の粘度計測センサーがなく、ダイアフラムポンプの特性を利用して
ダイアフラムポンプが粘度計測センサーも兼ねている。
この点をもっと理論的に掘り下げていくと、
必然的に次のような命題にぶち当たります。

 
 
 
命題 (必然的)

ダイアフラムポンプタイプ粘度コントローラーに使用する
ダイアフラムポンプに要求される基本要件は?

エア式ダイアフラムポンプであれば、何でも良いのか?

お客様が当然期待する 高精度な粘度コントローラーを満たす
ダイアフラムポンプは、原理的にどのようなダイアフラムポンプか?

 
 
お客様が期待する・求める高精度・高耐久性の粘度コントローラー
(ダイアフラムポンプタイプ)を、原理を理論的に深堀りしていきますと
必然的に粘度コントローラー専用のダイアフラムポンプの開発・独自改良
という所に行き当たります。

粘度コントローラーの原理の理解 と 
お客様の要望する高精度・高耐久性な粘度コントローラー。

出てくる答えは、ダイアフラムポンプの粘度コントローラー専用使用
の為の独自開発・独自改良が必要。

逆に、解り易く言うと、
ポンプメーカーのダイアフラムポンプを、そのまま粘度コントローラーに使用
しても、粘度コントローラーの高精度・高耐久性は期待できません。

誤解を招くといけませんので、丁寧に説明します。
弊社は以前は、ヤマダコーポレーションと㈱TAIYO (Parker TAIYO)の
ダイアフラムポンプを使用。
2017年から ヤマダコーポレーションと共同開発した環境に優しい
エコモデル ダイアフラムポンプを採用して、2種類のダイアフラムポンプは
いずれもヤマダコーポレーションのダイアフラムポンプを採用。

 👉 👉 ㈱ヤマダコーポレーションとの共同開発の関連ブログ記事

 
この両社はいずれも世界的に有名な一流ポンプメーカーです。
ポンプ(ダイアフラムポンプ)は、液剤を吸入して吐出をきっちりする事が
ポンプ本来の役目。
故に、粘度コントローラーのセンサーに使用する目的で開発・生産された訳ではない。
弊社が勝手にダイアフラムポンプを利用して、粘度コントローラーのセンサーにも
使用している訳です。

もう少し角度を変えて表現すると、世界的に立派な一流ポンプメーカーで製造された
ダイアフラムポンプは、粘度コントローラーのセンサーとして使用される事を
意識して製造されている訳ではない。
(彼らポンプメーカーからしたら、粘度コントローラーに使用されているポンプの
 数量は極めて少量ですから、当然の話です。)

粘度コントローラーの原理、そしてダイアフラムポンプメーカーの立場、
粘度コントローラーを製造する立場、
そして高精度・高耐久性を要望されるお客様のニーズを合わせて総合的に
導かれる答えは、

 
高精度・高耐久性の粘度コントローラーにはダイアフラムポンプの
独自開発・独自改良が必要不可欠。
粘度コントローラー(ダイアフラムポンプ タイプ)の原理を語るには、
その中心であるダイアフラムポンプの深堀りをしない事は、
’’ 画竜点睛を欠く ’’ に等しいと思いますので、
詳しくは、 粘度コントローラーの原理 (4) に譲ります。

 
 
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